楽器と私
私は中学の時に吹奏楽部に所属していた。
フルートパートで、ピッコロも吹いていた。
フルート、ピッコロの他に、トロンボーンも音階なら吹ける。あとはサックスも、リコーダーと運指が同じなので。リコーダーはソプラノとアルトはもちろん吹ける。ピアノは習ったことは無いが、家にあったので少し弾ける。そのぐらい。
フルートは、吹奏楽の中でチューバの次に肺活量が必要となる。あんなに大きい楽器の次にあんなに小さくて綺麗な楽器が?なんて思うかもしれないが、実は、出した空気を半分捨てて音を出さなければいけない。
まず、穴を全部塞がずに、3分の1程度しか唇で覆わない。そして穴に向かってと意識せず、前に息を出す。そうすると少しの空気が中に入って跳ね返って音が出る仕組みだ。
最初は酸欠になって、頭がくらくらして意識が朦朧としそうになる。それにキーがありすぎて、基本の指の置き方ですら覚えるのに時間がかかった。また、楽器のオーダーによってはキーが追加されるので大変だ。
フルートは、ベーデュアなので楽譜を読むのはピアノのト音記号と同じ。だからかなり楽。
五線譜の真ん中にフラットがついた「Bフラット」が基本の音だ。その音をベー、またはシと読む。
音の幅は、五線譜の一番下のミから、五線譜を通り越して補助線のファかソぐらいまで。ここなら初心者でも音が出やすい。それを超えるものは、息のスピードやキーの抑えを工夫しないと出にくく、かなりの練習が必要となる。
一番簡単そうに見えて、かなり大変なのがフルートだ。
夏休みはエアコンもない中、40度を超えるところで練習だったので、管を抜いても抜いてもピッチが高くなってしまう。
冬は入れてもピッチが低く、少しトイレ休憩にいっただけでも冷めてしまって低くなってしまって大変。
それに夏場は、タンポにすぐ水が貯まるので定期的に紙を挟んだり、滑りを良くするためにパウダーシートを挟んだり。めんどくさかった。
私はミヤザワというメーカーのフルートを買ってもらったが、吹奏楽系には向いていなく、ジャズ用だ。でもヤマハよりも音が可愛らしくて清らかなイメージでキーのデザインもダントツで良いと思った。
何よりケースも高級感があって白いふわふわした感じがとても気に入っている。
ソロコンでは、1年の時に愛の挨拶、2年の時に美しきロスマリンを吹いた。
高校に入って忙しくて触る機会がないので、そろそろ吹きたいなあなんて思う。
出会えてよかったと思う相棒の一つだ。